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源氏物語「若紫・北山の垣間見(尼君、髪をかきなでつつ〜)」の品詞分解(助動詞・敬語など)
著作名: 走るメロス
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『若紫・北山の垣間見・若紫との出会ひ』現代語訳をわかりやすく解説

このテキストでは、源氏物語の一節『若紫』の「尼君、髪をかきなでつつ、〜」から始まる部分の品詞分解を記しています。「北山の垣間見」や「若紫との出会ひ」、「若紫の君」などと題する書籍もあるようです。




前回のテキスト

「尼君、「いで、あな幼や〜」の品詞分解

現代語訳

「尼君、髪をかきなでつつ〜」の現代語訳


源氏物語とは

源氏物語は平安中期に成立した長編小説です。一条天皇中宮の藤原彰子に仕えた紫式部が作者とするのが通説です。


品詞分解

※名詞は省略しています。



尼君、髪をかきなでつつ、「けづることをうるさがり給へど、をかしの御髪や。いとはかなうものし給ふこそ、あはれにうしろめたけれ。かばかりになれば、いとかからぬ人もあるものを。

尼君、
格助詞
かきなでダ行下二段活用・連用形
つつ、接続助詞
「けづるラ行四段活用・連体形
こと
格助詞
うるさがりラ行四段活用・連用形
給へ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形
ど、接続助詞
をかし形容詞・シク活用・終止形
格助詞
御髪
や。間投助詞
いと副詞
はかなう形容詞・ク活用・連用形のウ音便
ものしサ行変格活用・連用形
給ふ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連体形
こそ、係助詞
あはれに形容動詞・ナリ活用・連用形
うしろめたけれ。形容詞・ク活用・已然形
かばかり副詞
格助詞
なれラ行四段活用・已然形
ば、接続助詞
いと副詞
かからラ行変格活用・未然形
打消の助動詞・連体形
係助詞
あるラ行変格活用・連体形
ものを。終助詞




故姫君は、十ばかりにて殿に後れ給ひしほど、いみじうものは思ひ知り給へりしぞかし。ただ今、おのれ見捨て奉らば、いかで世におはせむとすらむ。」とて、いみじく泣くを見給ふも、すずろに悲し。

故姫君
は、係助詞
ばかり副助詞
にて格助詞
殿
格助詞
後れラ行下二段活用・連用形
給ひ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
過去の助動詞・連体形
ほど、
いみじう形容詞・シク活用・連用形のウ音便
もの
係助詞
思ひ知りラ行四段活用・連用形
給へ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形または命令形
完了の助動詞・連用形
過去の助動詞・連体形
係助詞
かし。終助詞
ただ今、副詞
おのれ代名詞
見捨てタ行下二段活用・連用形
奉ら謙譲の補助動詞・ラ行四段活用・未然形
ば、接続助詞
いかで副詞
格助詞
おはせサ行変格活用・未然形
意志の助動詞・終止形
格助詞
サ行変格活用・終止形
らむ。」現在推量の助動詞・連体形
格助詞
て、接続助詞
いみじく形容詞・シク活用・連用形
泣くカ行四段活用・連体形
格助詞
マ行上一段活用・連用形
給ふ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連体形
も、係助詞
すずろに形容動詞・ナリ活用・連用形
悲し。形容詞・シク活用・終止形




幼心地にも、さすがにうちまもりて、伏し目になりてうつぶしたるに、こぼれかかりたる髪、つやつやとめでたう見ゆ。

幼心地
格助詞
も、係助詞
さすがに副詞
うちまもりラ行四段活用「うちまもる」の連用形
て、接続助詞
伏し目
格助詞
なりラ行四段活用・連用形
接続助詞
うつぶしサ行四段活用・連用形
たる存続の助動詞・連体形
に、格助詞
こぼれかかりラ行四段活用・連用形
たる存続の助動詞・連体形
髪、
つやつやと副詞
めでたう形容詞・ク活用・連用形のウ音便
見ゆ。ヤ行下二段活用・終止形


【ちょっと復習「うちまもる」の意味は?】




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