うつぶす/俯す
このテキストでは、サ行四段活用の動詞「
うつぶす/俯す」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
サ行四段活用
未然形 | うつぶさ |
連用形 | うつぶし |
終止形 | うつぶす |
連体形 | うつぶす |
已然形 | うつぶせ |
命令形 | うつぶせ |
■意味1:自動詞
下を向く、うつむく。
[出典]:
若紫・北山の垣間見 源氏物語
「幼心地にも、さすがにうちまもりて、伏し目になりて
うつぶしたるに...」
[訳]:(少女は)幼心にも、そうはいってもやはり(尼君のことを)じっと見つめて、伏し目になって
うつむいていますが...
■意味2:自動詞
うつぶせになる、下をむいて身を伏せる。
[出典]:
尼、地蔵を見奉ること宇治拾遺物語
「尼、見るままに是非も知らず、臥しまろびて、おがみ入て、土に
うつぶしたり。」
[訳]:尼は、見るやいなや我を忘れて、(あまりの嬉しさに)転げまわり、ひたすら拝み込み、地面に
身を伏せてしまいました。