いかで/如何で
このテキストでは、古文単語「
いかで/如何で」の意味、解説とその使用例を記しています。
副詞
■意味1:疑問
どうやって〜だろう、どうして〜だろう。
[出典]:
源氏物語 紫式部
「ただ今、おのれ見捨て奉らば、
いかで世におはせむとすらむ。」
[訳]:たった今、私があなたを見捨てて(死んで)しまったならば、
どうやって世の中を生きていかれるの
でしょう。
■意味2:反語
どうして〜だろういや〜ない。
[出典]:源氏物語 紫式部
「雲のうへも涙にくるる秋の月いかですむらむ浅茅生の宿」
[訳]:雲の上(と言われるここ宮中)でも、涙でくもってよく見えない秋の月は、どうして澄んで見えることがあろうか、いや見えない。あの荒れ果てた更衣の実家では
■意味3:願望
どうにかして、なんとかして。
[出典]:
更級日記 菅原孝標女
「世の中に物語といふもののあなるを、
いかで見ばやと思ひつつ...」
[訳]:世の中に物語というものがあるそうだが、
どうにかして見てみたいと思い続けて...