「ひとつ子にさへありければ、いとかなしうし給ひけり」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解・敬意の向き
原文
ひとつ子にさへありければ、いと
かなしうし給ひけり。
現代語訳・口語訳・意味
(その男は)
一人っ子でもあったので、(母は)たいそう(男のことを)かわいがりなさったのでした。
品詞分解
| 単語 | 品詞 | 敬意の向き |
| ひとつ子 | 名詞 | ー |
| に | 断定の助動詞「なり」の連用形 | ー |
| さへ | 副助詞 | ー |
| あり | ラ行変格活用「あり」の連用形 | ー |
| けれ | 過去の助動詞「けり」の已然形 | ー |
| ば、 | 接続助詞 | ー |
| いと | 副詞 | ー |
| かなしうし | サ行変格活用「かなしうす」の連用形、または、シク活用の形容詞「かなし」の連用形「かなしく」のウ音便+サ行変格活用「す」の連用形 | ー |
| 給ひ | 補助動詞・ハ行四段活用「たまふ」の連用形 | 尊敬語:作者→母 |
| けり。 | 過去の助動詞「けり」の終止形 | ー |
主な出典
【伊勢物語「さらぬ別れ」】
昔、男ありけり。身は
いやしながら、母なむ
宮なりける。その母長岡といふ所に
住み給ひけり。子は京に宮仕へしければ、
まうづとしけれど、
しばしばえまうでず。ひとつ子にさへありければ、いと
かなしうし給ひけり。
さるに、しはすばかりに、とみの事とて、御ふみあり。
おどろきて見れば、歌あり。