まうづ/詣づ
このテキストでは、ダ行下二段活用の動詞「
まうづ/詣づ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
ダ行下二段活用
未然形 | まうで |
連用形 | まうで |
終止形 | まうづ |
連体形 | まうづる |
已然形 | まうづれ |
命令形 | まうでよ |
■意味1:自動詞
(「行く」の謙譲語で)
参上する、お伺いする。
[出典]:
さらぬ別れ 伊勢物語
「母長岡といふ所に住み給ひけり。子は京に宮仕へしければ、
まうづとしけれど、しばしばえ
まうでず。」
[訳]:母親は、長岡という所に住んでいらっしゃいました。子どもは京都で宮仕えをしていたので、(母親に会いに長岡に)
参上しようとはしましたが、たびたびは
参上することができずにいます。
■意味2:自動詞
(神社や寺などに)
お参りする、参詣する。
[出典]:蜻蛉日記
「十八日に、清水へまうづる人に、又しのびてまじりたり。」
[訳]:十八日に、清水寺へと参詣する人(の中)に、またこっそりと加わった。