加法定理の証明
前回と前々回とで、正弦と余弦の加法定理の証明を行いました。
今回は最後、正接の加法定理の証明を行います。
加法定理
まず、正接の加法定理とは次のようなものです。
= \frac{tan \alpha %2B tan \beta}{1-tan \alpha tan \beta})
…①
= \frac{tan \alpha - tan \beta}{1%2Btan \alpha tan \beta})
…②
証明
それではまず、①の公式の証明を行なっていきましょう。

という三角比の公式より
= \frac{sin \left( \alpha %2B \beta \right)}{cos \left( \alpha %2B \beta \right)} )
となります。
これに、正接と余弦の加法定理を当てはめると
この式の分母と分子を「cosαcosβ」で割ると

…③
三角比の公式より
なので、これらを③に代入すると
となり、①の式が成り立つことがわかりました。
そして、①の公式において「β」を「-β」におきかえると
 =-tan \beta )
より
②の式も成り立つことがわかります。
さいごに
以上3回にわたって加法定理の証明を行ってきました。
この証明自体をさせることは試験ではあまりありませんが(学校の試験では出るかもです)、自分で公式を導けるということが非常に大切です。
何度も繰り返して、自分のものにしておきましょう。