はじめに
ここでは、
古今和歌集で詠まれている「
山里は冬ぞさびしさまさりける人目も草もかれぬと思へば」という歌について説明していきます。
原文
山里は冬ぞさびしさまさりける人目も草もかれぬと思へば
現代語訳(口語訳)
山里は(つねに寂しいものだが、)とりわけ冬が寂しさが強く感じられる。人の訪れが途絶え、草も枯れてしまうと思うと。
単語
山里 | 人里はなれた村里・またはそこにある家のこと |
冬ぞさびしさまさりける | 「ぞ~ける」で係り結びの法則 |
さびし | 心細い |
人め | 人の訪れ |
かれぬ | 「離れ」と「枯れ」をかけた掛詞 |
※この句は三句切れで、倒置法を用いたものです。
品詞分解
※名詞は省略しています。
山里 | ー |
は | 係助詞 |
冬 | ー |
ぞ | 係助詞(係り結び) |
さびしさ | ー |
まさり | ラ行四段活用「まさる」の連用形 |
ける | 詠嘆の助動詞「けり」の連体形(係り結び) |
人目 | ー |
も | 係助詞 |
草 | ー |
も | 係助詞 |
かれ | ラ行下二段活用「かる」の連用形 |
ぬ | 完了の助動詞「ぬ」の終止形 |
と | 格助詞 |
思へ | ハ行四段活用「おもふ」の已然形 |
ば | 接続助詞 |