源氏物語『薄雲』
このテキストでは、源氏物語の『薄雲』の「この雪少しとけて渡り給へり〜」から始まる部分の品詞分解をおこなっています。書籍によっては『母子の別れ』、『母子の離別』、『明石の君の苦悩』と題するものもあるようです。
前回のテキスト
『雪、霰がちに〜』の品詞分解
現代語訳はこちら
『この雪少しとけて〜』の現代語訳と解説
品詞分解
※名詞は省略しています。
こ(代名詞)
の(格助詞)
雪
少し(副詞)
とけ(カ行下二段活用・連用形)
て(接続助詞)
渡り(ラ行四段活用・連用形)
給へ(尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形)
り(完了の助動詞・終止形)。
例
は(係助詞)
待ち(タ行四段活用・連用形)
聞こゆる(謙譲の補助動詞・ヤ行下二段活用・連体形)
に(接続助詞)、
さ(副詞)
なら(断定の助動詞・未然形)
む(推量の助動詞・終止形)
と(格助詞)
おぼゆる(ヤ行下二段活用・連体形)
こと
に(格助詞)
より(ラ行四段活用・連用形)、
胸
うちつぶれ(ラ行下二段活用・連用形)
て(接続助詞)、
人やり
なら(断定の助動詞・未然形)
ず(打消の助動詞・連用形)
おぼゆ(ヤ行下二段活用・終止形)。
わ(代名詞)
が(格助詞)
心
に(断定の助動詞・連用形)
こそ(係助詞)
あら(ラ行変格活用・未然形)
め(推量の助動詞・已然形)、
いなび(バ行上二段活用・連用形)
聞こえ(謙譲の補助動詞・ヤ行下二段活用・未然形)
む(仮定の助動詞・連体形)
を(格助詞)
強ひて(副詞)
やは(係助詞)、
あぢきな(形容詞・ク活用の語幹)、
と(格助詞)
おぼゆれ(ヤ行下二段活用・已然形)
ど(接続助詞)、
軽々しき(形容詞・シク活用・連体形)
やうなり(比況の助動詞・終止形)
と(格助詞)、
せめて(副詞)
思ひ返す(サ行四段活用・終止形)。
いと(副詞)
うつくしげに(形容動詞・ナリ活用・連用形)
て(接続助詞)、
前
に(格助詞)
居(ワ行上一段活用・連用形)
給へ(尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形)
る(存続の助動詞・連体形)
を(格助詞)
見(マ行上一段活用・連用形)
給ふ(尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連体形)
に(接続助詞)、
おろかに(形容動詞・ナリ活用・連用形)
は(係助詞)
思ひがたかり(形容詞・ク活用・連用形)
ける(過去の助動詞・連体形)
人
の(格助詞)
宿世
かな(終助詞)
と(格助詞)
思ほす(サ行四段活用・終止形)。