新規登録 ログイン

1_80 古典:読み解き / 古文:文章の訳/読み解き

徒然草『高名の木登り』(高名の木登りと言ひし男〜)わかりやすい現代語訳と解説

著者名: 走るメロス
Text_level_1
マイリストに追加
『高名の木登り』

このテキストでは、兼好法師が書いた徒然草の中の「高名の木登り」(高名の木登りと言ひし男〜)の現代語訳・口語訳とその解説をしています。「高名の」読み方は「こうみゃう/こうみょう」です。

原文(本文)

高名の木登りと言ひし男、人をおきてて、高き木に登せてこずゑを切らせしに、いと危ふく見えしほどは言ふこともなくて、降るるときに軒たけばかりになりて、

「過ちすな。心し降りよ。」


とことばをかけ侍りしを、

かばかりになりては、飛び降るるとも降りなん。いかにかく言ふぞ。」


と申し侍りしかば、

「そのことに候ふ。目くるめき、枝危ふきほどは、己が恐れ侍れば申さず。過ちは、やすきところになりて、必ずつかまつることに候ふ。」


と言ふ。 あやしき下臈なれども、聖人の戒めにかなへり。も、難きところを蹴出だしてのち、やすく思へば、必ず落つと侍るやらん。   
          
現代語訳(口語訳)

名高い木登りと言った男が、人に指示をして、高い木に登らせて梢を切らせたところ、(作業場が高く)とても危なく見えたときには声をかけることもなく、(高い所から)降りてくるときに軒の高さぐらいになって

名人:「怪我をするな。気をつけておりなさい。」


と(初めて)声をかけましたので、

私:「この程度(の高さ)になれば、飛び降りても降りることができるでしょう。どうしてこのように言うのですか。」


と申しましたところ、

名人:「そのことでございます。(高さで)めまいがし、枝が(細く折れそうで)危ないうちは、(登っている人は)自分で怖がりますから(気をつけなさいとは)申しません。失敗は、簡単なところになって、必ず起こるものでございます。」


と言います。(この木登り名人は)身分の低い下人ではあるけれど、(言っていることは)徳の高い人の戒めと合致しています。蹴鞠も、難しいところ(にきた鞠)を蹴り出したあとで、(簡単なところにきた鞠をけるときに)容易だと思っていると、必ず落ちる(と言われている)ようでございます。

次ページ:品詞分解と単語解説

1ページへ戻る
前のページを読む
1/2
次のページを読む

Related_title
もっと見る 


Keyword_title

Reference_title
『教科書ガイド 中学校国語 国語2年』文理
佐竹昭広、前田金五郎、大野晋 編1990 『岩波古語辞典 補訂版』 岩波書店
『教科書 中学校国語2』 学校図書

この科目でよく読まれている関連書籍

このテキストを評価してください。

※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。

 

テキストの詳細
 閲覧数 145,238 pt 
 役に立った数 169 pt 
 う〜ん数 21 pt 
 マイリスト数 0 pt 

知りたいことを検索!