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古文単語「いかに/如何に/奈何に」の意味・解説【形容動詞・副詞・感動詞】

著者名: 走るメロス
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「いかに/如何に/奈何に」の意味・活用・使用例

このテキストでは、古文単語「いかに/如何に/奈何に」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

「いかに」には、
①形容動詞の連用形
②副詞
③感動詞
としての用法がある。
①形容動詞の連用形の用法

意味

どのように、どんなふうに

※この用法は、形容動詞「いかなり」の連用形「いかに」からできたものである。
[出典]二月つごもりごろに 枕草子
「...わななくわななく書きてとらせて、いかに思ふらむとわびし。」

[訳]:...震え震えながら書いて(主殿寮の人に)渡したのですが、(向こうの方々が)どのように思っているのだろうかと(考えると、)心細く感じます。




②副詞

意味1

どうして、なぜ

[出典]門出・東路の道の果て 更級日記
「東路の道の果てよりも、なほ奥つ方に生ひ出でたる人、いかばかりかはあやしかりけむを、いかに思ひ始めけることにか...」

[訳]:京都から東国へ向かう道の最果てよりも、さらに奥の方で育った人(である私)は、(今思うと)どれほどまあ(田舎っぽくて)見苦しかっただろうに、どうして(そのようなことを)思い始めたのか...


意味2

(いかに〜推量の形で)
どんなにか〜だろう、さぞかし〜だろう

[出典]:和泉式部日記
「このごろの山の紅葉はいかにをかしからむ。」

[訳]:最近の山の紅葉はどんなにか風情があることでしょう


意味3

(いかに〜断定・感動の形で)
なんとまあ、いやはや

[出典]:若紫 源氏物語
「今思へば、いかにかどある事なりけり。」

[訳]:今となって思えば、なんとまあ知恵のあるやり方であったことよ。


意味4

(いかに〜逆説仮定の形で)
いくら〜でも

[出典]能登殿最期 平家物語
いかに猛うましますとも、われら三人取りついたらんに、たとひたけ十丈の鬼なりとも、などか従へざるべき。」

[訳]いくら強くていらっしゃったとしても、我ら3人がとびついたなら、例え身長が10丈の鬼であっても、どうして取り押さえることができないでいようか、いやできる。




③感動詞

意味

(人に呼びかける語で)
おい

[出典]:徳大寺厳島詣 平家物語
いかに、内侍どもは何事の列参ぞ。」

[訳]おい、内侍たちは何用でそろって参上したのか。

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ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse
全訳読解古語辞典 第四版 三省堂

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