「のぼす/登す/上す」の意味・活用・使用例【サ行下二段活用/サ行四段活用】
このテキストでは、サ行下二段活用/サ行四段活用の動詞「
のぼす/登す/上す」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「のぼす/登す/上す」には
①サ行下二段活用
②サ行四段活用
の用法がそれぞれある。
①サ行下二段活用
未然形 | のぼせ |
連用形 | のぼせ |
終止形 | のぼす |
連体形 | のぼする |
已然形 | のぼすれ |
命令形 | のぼせよ |
■意味1:他動詞
上に移動させる、のぼらせる。
[出典]:
高名の木登り 徒然草
「高名の木登りと言ひし男、人をおきてて、高き木に
登せて...」
[訳]:名高い木登りと言った男が、人に指示をして、高い木に
登らせて...
■意味2:他動詞
川や時間の流れをさかのぼらせる。
[出典]:万葉集
「真木のつまでを百足らず筏に作りのぼすらむ。」
[訳]:ひのきの角材をいかだに作って川をさかのぼらせているであろう。
■意味3:他動詞
呼び寄せる、参上させる、上京させる。
[出典]:枕草子
「その初めて言ひ初めし人をたづね、下なるをも呼びのぼせ...」
[訳]:最初にそれを言い始めた人を探し、(自室に下がっている)女房をも呼び寄せて...
■意味4:他動詞
呼び寄せる、参上させる、上京させる。
[出典]:枕草子
「その初めて言ひ初めし人をたづね、下なるをも呼びのぼせ...」
[訳]:最初にそれを言い始めた人を探し、(自室に下がっている)女房をも呼び寄せて...
②サ行四段活用
未然形 | のぼさ |
連用形 | のぼし |
終止形 | のぼす |
連体形 | のぼす |
已然形 | のぼせ |
命令形 | のぼせ |
■意味1:他動詞
おだてる、のぼせあがらせる。