くるめく/転めく/眩く
このテキストでは、カ行四段活用の動詞「
くるめく/転めく/眩く」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
カ行四段活用
未然形 | くるめか |
連用形 | くるめき |
終止形 | くるめく |
連体形 | くるめく |
已然形 | くるめけ |
命令形 | くるめけ |
■意味1:自動詞
くるくる回る、回転する。
[出典]:宇治拾遺物語
「鉢、独楽のやうにくるめきて...」
[訳]:鉢が、コマのように回転して...
■意味2:自動詞
めまいがする。
※この用法の場合、多くが「目くるめく」の形で用いられる。
[出典]:
高名の木登り 徒然草
「そのことに候ふ。
目くるめき、枝危ふきほどは、己が恐れ侍れば申さず。」
[訳]:そのことでございます。(高さで)
めまいがし、枝が(細く折れそうで)危ないうちは、(登っている人は)自分で怖がりますから(気をつけなさいとは)申しません。
■意味3:自動詞
忙しく騒ぐ、あわて騒ぐ。
[出典]:宇治拾遺物語
「『あな、あさまし』と言ひてくるめきける程に...」
[訳]:「まあ、あきれたこと」と言ってあわて騒いでいたうちに...