「時世経て久しくなりにければ、その人の名忘れにけり」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解・敬意の向き
原文
時世
経て
久しくなりにければ、その人の名
忘れにけり。
現代語訳・口語訳・意味
年月が過ぎて長い時が経ってしまったので、その人の名前は忘れてしまいました。
品詞分解
| 単語 | 品詞 | 敬意の向き |
| 時世 | 名詞 | ー |
| 経 | ハ行下二段活用「ふ」の連用形 | ー |
| て | 接続助詞 | ー |
| 久しく | シク活用の形容詞「ひさし」の連用形 | ー |
| なり | ラ行四段活用「なり」の連用形 | ー |
| に | 完了の助動詞「ぬ」の連用形 | ー |
| けれ | 過去の助動詞「けり」の已然形 | ー |
| ば、 | 接続助詞 | ー |
| そ | 代名詞 | ー |
| の | 格助詞 | ー |
| 人 | 名詞 | ー |
| の | 格助詞 | ー |
| 名 | 名詞 | ー |
| 忘れ | ラ行下二段活用「わする」の連用形 | ー |
| に | 完了の助動詞「ぬ」の連用形 | ー |
| けり。 | 過去の助動詞「けり」の終止形 | ー |
主な出典
【伊勢物語「渚の院」】
昔、惟喬親王と申す親王おはしましけり。山崎のあなたに、水無瀬といふ所に、宮ありけり。年ごとの桜の花盛りには、その宮へなむおはしましける。その時、右馬頭なりける人を、常に率ておはしましけり。時世経て久しくなりにければ、その人の名忘れにけり。狩りはねむごろにもせで、酒をのみ飲みつつ、やまと歌にかかれりけり。