「こぼれかかりたる髪、つやつやとめでたう見ゆ」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解
原文
幼心地にも、
さすがにうちまもりて、伏し目になりて
うつぶしたるに、
こぼれかかりたる髪、
つやつやとめでたう見ゆ。
現代語訳・口語訳・意味
(紫の上は)幼心にも、そうはいってもやはり(尼君のことを)じっと見つめて、伏し目になってうつむいていますが、
垂れかかっている髪は、つややかに美しく見えます。
品詞分解
| 単語 | 品詞 | 敬意の向き |
| こぼれかかり | ラ行四段活用「こぼれかかる」の連用形 | ー |
| たる | 存続の助動詞「たり」連体形 | ー |
| 髪、 | 名詞 | ー |
| つやつやと | 副詞 | ー |
| めでたう | ク活用の形容詞「めでたし」の連用形「めでたく」のウ音便 | ー |
| 見ゆ。 | ヤ行下二段活用「みゆ」の終止形 | ー |
主な出典
【源氏物語「若紫・北山の垣間見」】
尼君、髪をかきなでつつ、「けづることをうるさがり給へど、をかしの御髪や。いとはかなうものし給ふこそ、あはれにうしろめたけれ。かばかりになれば、いとかからぬ人もあるものを。故姫君は、十ばかりにて殿に後れ給ひしほど、いみじうものは思ひ知り給へりしぞかし。ただ今、おのれ見捨て奉らば、いかで世におはせむとすらむ。」とて、いみじく泣くを見給ふも、すずろに悲し。幼心地にも、さすがにうちまもりて、伏し目になりてうつぶしたるに、こぼれかかりたる髪、つやつやとめでたう見ゆ。