接弦定理の証明
上の図のように円の中に三角形が存在し、かつ点Bで円に接する接線を引き、接線上に点Dをおきます。このとき、∠BAC=∠CBDになるのが
接弦定理でしたね。これを証明してみましょう。
この証明は、以下の3つのパターンにわけて行います。
・∠BACが鋭角の場合
・∠BACが直角の場合(2ページ目)
・∠BACが鈍角の場合(3ページ目)
∠BACが鋭角の場合
∠BACが鋭角のとき、点Bから点Oを通る直径を引き、円との交点をPとします。
このとき、∠BAC=∠BPCですね。 …①
またBPは直径なので、△BCPにおいて∠BCP=90°となることから、
∠BPC+∠PBC+∠BCP=180°
すなわち、∠BPC+∠PBC=90°となります。
これを変形して、∠BPC=90°-∠PBC …②
一方で、∠PBD=90°より(接線なので)
∠PBC+∠CBD=∠PBD=90°となります。
これを変形して、∠CBD=90°-∠PBC …③
②と③より、∠BPC=∠CBD であることがわかります。
①より∠BAC=∠BPCなので
∠BAC=∠CBDとなりますね。
■次:∠BACが直角の場合