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9_80 ことば / 単語

古文単語「いちはやし/逸早し」の意味・解説【形容詞ク活用】

著者名: 走るメロス
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いちはやし/逸早し

このテキストでは、ク活用の形容詞「いちはやし/逸早し」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

形容詞・ク活用

未然形いちはやくいちはやから
連用形いちはやくいちはやかり
終止形いちはやし
連体形いちはやきいちはやかる
已然形いちはやけれ
命令形いちはやかれ


意味1

激しい、一途だ

[出典]初冠 伊勢物語
「昔人は、かくいちはやきみやびをなむしける。」

[訳]:昔の人は、このように(垣間見をした女性にすぐ恋の歌を贈るといった)激しい風流な振る舞いをしたのでした。


意味2

厳しい、怖ろしい

[出典]:須磨 源氏物語
いちはやき世を思ひはばかりて、参り寄るもなし。」

[訳]厳しい世の中に気兼ねして、(光源氏に)参上し寄ってくる者はいません。




意味3

素早い、せっかちだ

[出典]:須磨 源氏物語
いちはやき世のいと怖ろしうはべるなり。」

[訳]:(噂が広まるのが)素早い世間が本当に怖ろしいのでございます。

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全訳読解古語辞典 第四版 三省堂
ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse

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