テストに役立つ!枕草子『二月つごもりごろに』の品詞分解
このテキストでは、
枕草子の一節『
二月つごもりごろに』(
二月つごもりごろに、風いたう吹きて、空いみじう黒きに~)の品詞分解を記しています。
現代語訳
枕草子『二月つごもりごろに』のわかりやすい現代語訳と解説
枕草子とは
枕草子は
清少納言によって書かれたとされる随筆です。
清少納言は平安時代中期の作家・歌人で、一条天皇の皇后であった中宮定子に仕えました。ちなみに
枕草子は、
兼好法師の『
徒然草』、
鴨長明の『
方丈記』と並んで「
古典日本三大随筆」と言われています。
品詞分解
※名詞は省略しています。
■二月つごもりごろに、風いたう吹きて、空いみじう黒きに、雪少しうち散りたるほど、黒戸に主殿寮きて、「かうて候ふ。」と言へば、寄りたるに、
二月つごもりごろ | ー |
に、 | 格助詞 |
風 | ー |
いたう | 形容詞・ク活用・連用形のウ音便 |
吹き | カ行四段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
空 | ー |
いみじう | 形容詞・シク活用・連用形のウ音便 |
黒き | 形容詞・シク活用・連体形 |
に、 | 格助詞 |
雪 | ー |
少し | 副詞 |
うち散り | ラ行四段活用・連用形 |
たる | 存続の助動詞・連体形 |
ほど、 | ー |
黒戸 | ー |
に | 格助詞 |
主殿寮 | ー |
き | カ行変格活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
「かう | 副詞 |
て | 接続助詞 |
候ふ。」 | ハ行四段活用・終止形 |
と | 格助詞 |
言へ | ハ行四段活用・已然形 |
ば、 | 接続助詞 |
寄り | ラ行四段活用・連用形 |
たる | 完了の助動詞・連体形 |
に、 | 接続助詞 |
■「これ、公任の宰相殿の。」とてあるを、見れば、懐紙に、「少し春ある心地こそすれ」とあるは、げに今日の気色にいとよう合ひたるも、これが本はいかでかつくべからむ、と思ひ煩ひぬ。
「これ、 | 代名詞 |
公任 | ー |
の | 格助詞 |
宰相殿 | ー |
の。」 | 格助詞 |
と | 格助詞 |
て | 接続助詞 |
ある | ラ行変格活用・連体形 |
を、 | 格助詞 |
見れ | マ行上一段活用・已然形 |
ば、 | 接続助詞 |
懐紙 | ー |
に、 | 格助詞 |
少し | 副詞 |
春 | ー |
ある | ラ行変格活用・連体形 |
心地 | ー |
こそ | 係助詞 |
すれ | サ行変格活用・已然形 |
と | 格助詞 |
ある | ラ行変格活用・連体形 |
は、 | 係助詞 |
げに | 副詞 |
今日 | ー |
の | 格助詞 |
気色 | ー |
に | 格助詞 |
いと | 副詞 |
よう | 形容詞・ク活用・連用形のウ音便 |
合ひ | ハ行四段活用・連用形 |
たる。 | 存続の助動詞・連体形 |
これ | 代名詞 |
が | 格助詞 |
本 | ー |
は | 係助詞 |
いかで | 副詞 |
か | 係助詞 |
つく | カ行下二段活用・終止形 |
べから | 適当の助動詞・未然形 |
む、 | 推量の助動詞・連体形 |
と | 格助詞 |
思ひ煩ひ | ハ行四段活用・連用形 |
ぬ。 | 完了の助動詞・終止形 |
■「たれたれか。」と問へば、「それそれ。」と言ふ。
「たれ | 代名詞 |
たれ | 代名詞 |
か。」 | 係助詞 |
と | 格助詞 |
問へ | ハ行四段活用・已然形 |
ば、 | 接続助詞 |
「それ | 代名詞 |
それ。」 | 代名詞 |
と | 格助詞 |
言ふ。 | ハ行四段活用・終止形 |