不等式を計算するときに覚えておきたい法則・性質
このテキストでは、不等式を計算するときに覚えておきたい法則・性質についてまとめています。
※特に断らない限り、ここで扱う文字が表す数は実数であるとします。
不等号の性質
それでは、不等式の両辺に数字を足したとき・引いたとき・かけたとき・割ったときの符号の向きについてみていきましょう。
a<bという式について、以下のことが言えます。
■①両辺に数字を足した場合
両辺に同じ数字を加えても不等式の向きは変わらない
a<bの両辺に3を加えます。
a+3<b+3
と、不等号の向きは変わりません。
■②両辺から数字を引いた場合
両辺から同じ数字を引いても不等号の向きは変わらない
a<bの両辺から3を引きます。
aー3<bー3
と不等号は変わりません。
■③両辺に正の数を掛けた場合
a>0、b>0としたとき、両辺に正の数をかけても不等号の向きは変わらない
a<bの両辺に3をかけてみます。
3a<3b
と不等号の向きは変わりません。
■④両辺を正の数で割った場合
a>0、b>0としたとき、両辺を正の数で割っても不等号の向きは変わらない
a<bの両辺を3で割ってみます。
と不等号の向きは変わりません。
■⑤両辺に負の数を掛けた場合
a>0、b>0としたとき、両辺に負の数をかけると不等号の向きがかわる
ここは特に注意です!
a<bの両辺に-3をかけてみます。
−3a>−3b
と
不等号の向きが逆になります。
■⑥両辺を負の数で割った場合
a>0、b>0としたとき、両辺を負の数で割ると不等号の向きがかわる
a<bの両辺を-3を割ってみます。
と
不等号の向きが逆になります。
不等式と式の範囲
続いて不等式と式の範囲についてです。
a<bかつb<cのとき、a<c
ピンとこない人は、「bはaよりも大きい、そしてcはbよりも大きい。だからcはaよりも大きい。」と、口に出すと理解しやすいかもしれませんね。
まとめ
これらは不等式の性質ですので、覚えるようにしましょう!