不等式の移項のしかた
不等式の計算において、左辺の項を右辺にもってきたり、右辺の項を左辺にもってきたり、または左辺の項を右辺に掛けたり割ったり、右辺の項を左辺に掛けたり割ったりと、左辺と右辺の項を移項させて計算をすることになります。
ここで、移項について少しご説明をしましょう。
左辺で+の項目を右辺に移項

…① という式があったとしましょう。
この式において「y」を右辺に移項するとします。すると

となります。
これは何故でしょうか。不等式の性質を使って考えてみましょう。
不等式は、
両辺に同じ数字を足す、または両辺から同じ数字を引いてもその 不等式の大小関係にはかわりがありませんでした。
この性質を利用して、①の両辺からyを引くとします。すると
となることが証明できますね。
これは右辺で+の項目を左辺に移項するときも同じです。
左辺で-の項目を右辺に移項

…②という式があったとしまほう。
先ほどと同じように「y」を右辺に移項するとします。すると

となります。
先ほどと同じように、
不等式の両辺から同じ数字を引いてもその不等式の大小関係に変わりはありません。ですので②の不等式の両辺にyを足しても
となることが証明されます。