不等式の性質
不等式の性質について説明しましょう。
両辺に数字を足した場合、引いた場合

という式があったとします。
この不等式の両辺に任意の数字を加えてみましょう。
不等式は、
両辺に同じ数字を加えてもその不等式の大小関係は変わりません。
同じように、不等式の両辺から任意の数字を引いてみましょう。
任意の数字を足した時と同じように、
両辺から任意の数字を引いてもその大小関係に変わりはありません。
両辺に数字を掛けた場合、両辺を数字で割った場合
続いて両辺に数字を掛けた場合、割った場合について説明しましょう。
足した場合と引いた場合とは少し違うので注意です。
■正の数を掛けた、正の数で割った場合
不等式の両辺に正の数を掛けてみましょう。
不等式は、両辺に同じ正の数をかけてもその不等式の大小関係は変わりません。
同じように、同じ正の数で両辺を割ってもその大小関係は変わりません。
■負の数を掛けた場合、負の数で割った場合
今度は負の数を不等式に掛けてみましょう。
このとき、
不等号の向きが逆になります。
実際に数字を当てはめてかんがえてみましょう。
6<9 この不等式の両辺に-2を掛けてみます。
すると左辺は6×-2=-12
一方で右辺は9×-2=-18
-12と-18とでは、-12の方が大きいですね。
つまり-12>-18となるわけです。
不等式の両辺に負の数を掛けると、不等号の向きが逆になる。
同じように今度は負の数で両辺を割ってみましょう。
この場合も、
負の数を両辺に掛けたときと同じように不等号の向きが逆になります。
これも実際に数字を当てはめて考えてみましょう。
6<9 この不等式の両辺を-3で割ります。
すると左辺は6÷(-3)=-2
一方で右辺は9÷(-3)=-3
-2と-3とでは-2の方が大きいですね。
つまり-2>-3となるわけです。
不等式の両辺を負の数で割ると、不等号の向きが逆になる。
※
負の数を掛けたり、負の数で割ったりするときに気をつけてください。