「思ほえず、ふる里にいとはしたなくてありければ、心地まどひにけり」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解
原文
思ほえず、
ふる里にいと
はしたなくて
ありければ、
心地まどひにけり。
現代語訳・口語訳・意味
(京の都ではなく)思いがけず(このような寂れた)旧都に、たいそう不釣り合いな様子で(美しい姉妹が)いたので、(男は)すっかり心を乱してしまいました。
品詞分解
| 単語 | 品詞 |
| 思ほえず | 連語:ヤ行下二段活用「おもほゆ」の未然形「思ほえ」+打消の助動詞「ず」の連用形「ず」 |
| ふる里 | ー |
| に | 格助詞 |
| いと | 副詞 |
| はしたなく | ク活用の形容詞「はしたなし」の連用形 |
| て | 接続助詞 |
| あり | ラ行変格活用「あり」の連用形 |
| けれ | 過去の助動詞「けり」の已然形 |
| ば、 | 接続助詞 |
| 心地 | 名詞 |
| まどひ | ハ行四段活用「心地まどふ」の連用形 |
| に | 完了の助動詞「ぬ」の連用形 |
| けり。 | 過去の助動詞「けり」の終止形 |
主な出典
【伊勢物語『初冠』】
昔、男初冠して、平城の京、春日の里に、しるよしして、狩りに往にけり。 その里に、いとなまめいたる女はらから住みけり。この男かいまみてけり。 思ほえず、ふる里にいとはしたなくてありければ、心地まどひにけり。