なぜ判別式を用いるのか
2次関数のグラフとx軸との交点の数を求めるには判別式Dを用いて、
■D>0であれば交点の数は2つ
■D=0であれば交点の数は1つ
■D<0であれば交点の数は0
と決められています。
しかし、なぜ判別式Dによって交点の数がわかるのでしょうか。
その証明をしてみたいと思います。

…①という関数について調べてみましょう。
①の関数のグラフが描きやすくするために①の式を
という形に書きなおしてみましょう。
となり

のグラフは

を頂点とする放射線を描くグラフとなります。
ここまではよろしいでしょうか?
このときフォーカスするのはyの頂点である

です。
上向きの放射線を描くグラフの場合、
「y」の位置がx軸よりも下にあれば、x軸との交点は2つ |
「y」の位置がx軸上にあれば、x軸との交点は1つ |
「y」の位置がx軸よりも上にあれば、x軸との交点はなし |
一方で下向きの放射線を描く場合
「y」の位置がx軸よりも上にあれば、x軸との交点は2つ |
「y」の位置がx軸上にあれば、x軸との交点は1つ |
「y」の位置がx軸よりも下にあれば、x軸との交点はなし |
ということが言えます。

が上向き、すなわちa>0のときを考えてみましょう。
a>0のとき
が「+」側にあるか「-」側にあるかは、a>0ですので

の値によって左右されます。
このとき
 <0)
であれば
「y」はx軸よりも下にくることになります。
 <0)
すなわち
ですね。
同様にして、

が0であれば、頂点はx軸上にくることになるので、交点は1つです。
2次関数においてaの値は0ではないことが決まっていますので、

が0になるためには

である他ありませんね。
そして「y」の値が+であった場合、このグラフの頂点はx軸よりも上に位置していることを意味します。
 >0)
すなわち
ですね。
以上がa>0の場合でした。a<0の場合にも同様にして求めることができます。
是非一度やってみましょう!