国風文化の台頭
10世紀になると、貴族を中心とする文化が起こりました。これを
国風文化と言います。
■平仮名と片仮名の普及
国風文化を代表するものに、
平仮名や
片仮名を使った文学作品があります。
平仮名や片仮名の曲線美を使った和歌が詠まれるようになり、次第に市民権を得て行きました。
紀貫之は、最初の勅撰和歌集(天皇の命令によって編纂された和歌集)として「
古今和歌集」を編纂しました。
■女性文学、日記の台頭
この時期から、女性のすぐれた作品が登場し始めます。代表的なものは以下のとおりです。
■【物語】
紫式部「源氏物語」
■【随筆】
清少納言「枕草子」
■【日記】
藤原道綱母「蜻蛉日記」
菅原孝標女「更級日記」
和泉式部「和泉式部日記」
女性の間で日記を書くことが流行っていたのでしょう。
紀貫之は男性であったのにもかかわらず、「女性がやっている日記というものを自分も書いてみようと思う」という書き出しで「
土佐日記」を始めています。
これらのもの以外にも
竹取物語(作者不明)、伊勢物語(作者不明)、宇津保物語(作者不明)といった文学作品が世に送り出されています。
平仮名、片仮名の台頭で、漢字よりも柔らかい印象の文学作品がでてきた
女性作家が多く出てきた