はじめに

という方程式があります。
この方程式の解を

、

としたときに次の法則が成り立ちます。

…①

…②
この公式を知っていると、2次方程式の計算が一段と楽になります。
ところで、なぜこの公式が成り立つのでしょうか。それを証明してみたいと思います。
証明
みなさんは、解の公式を覚えていますでしょうか?
そう、

の解

と

は、
というものでしたね。便宜的に
としましょう。
これを実際に①と②の式に代入して計算してみましょう。
展開をすると、
となり、①の式が成り立つことが証明できます。
続いて②です

は以下のように計算できます。
これを展開してくと、
②が成り立つことも証明できました。
では実際に問題を1つ解いてみましょう。
因数分解でも簡単に解けますが、今回はこの解と係数の法則を用いて解いてみてください。

…③
この式の2つの解をそれぞれ

、

としたときに解と係数の法則より

…④

…⑤
この④と⑤の連立方程式を解いていきます。
④を⑤に代入して計算式を解くと

は1または3、

は1または3と解がでてきます。
以上のことから、解は1と3になります。
実際に③を因数分解して解いてみると、答えが同じになります。
因数分解できるような2次方程式だといいのですが、計算のしにくい方程式の場合にはこの法則が重宝されます。