虚数解をもつ2次方程式
数学Ⅰの2次方程式で学習した範囲では、2次方程式"ax²+bx+c=0"の解の個数は、判別式"D=b²−4ac"を用いて求めることができました。それをまとめると
・D>0のとき、異なる2つの実数解をもつ
・D=0のとき、1つの実数解をもつ
・D<0のとき、実数解は0個
しかし数学Ⅱで虚数解をもつ2次方程式を学習したことで、この定義が少し変わります。特に"D<0"のときに注目をして次をみてください。
D>0のとき、異なる2つの実数解をもつ
D=0のとき、1つの実数解をもつ
(1つの解のことを"重解"という)
D<0のとき、異なる2つの虚数解をもつ
数学Ⅱ以降では、"D<0"のとき「解なし」ではなく「
異なる2つの虚数解をもつ」となります。
練習問題
次の2次方程式の解を判別しなさい。
(1) 3x²+4x+1=0
(2) x²+2x+1=0
(3) 3x²+2x+1=0
■(1) 3x²+4x+1=0
判別式"D=b²−4ac"にあてはめて考えていきましょう。
D=4²−4・3・1=16−12=4>0
D>0なので、この式は
2つの実数解をもつ。
■(2) x²+2x+1=0
判別式Dより
D=2²−4・1=4−4=0
D=0なので、この式は
1つの実数解(重解)をもつ
■(3) 3x²+2x+1=0
判別式Dより
D=2²−4・3・1=4−12=−8<0
D<0なので、この式は
異なる2つの虚数解をもつ。