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古文単語「さす/指す/差す」の意味・解説【サ行四段活用】

著者名: 走るメロス
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さす/指す/差す

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「さす」には
①射す/差す(自動詞)
②指す/差す(他動詞)
②刺す
注す/点す
④使役の助動詞
などの用法があるが、ここでは「②指す/差す(他動詞)」を扱う。
サ行四段活用

未然形ささ
連用形さし
終止形さす
連体形さす
已然形させ
命令形させ


意味1:他動詞

指示する、指定する、定める

[出典]:ある者、子を法師になして 徒然草
「日をささぬ事なれば...」

[訳]:日を指定していないことなので...


意味2:他動詞

目指す

[出典]忠度の都落ち 平家物語
「馬にうち乗り甲の緒を締め、西をさいてぞ歩ませ給ふ。」

[訳]:馬に乗り兜の緒をしめて、西を目指して(馬を)歩ませなさいます。

※「さい」は「さす」の連用形「さし」のイ音便。


意味3:他動詞

指名する、任命する

[出典]:かぐや姫の昇天 竹取物語
「使、中将の高野のおほくにといふ人を指して、六衛の司あはせて、二千人の人を、竹取が家につかはす。」

[訳]:勅使に、中将高野大国という人物を任命して、六衛の役所を合わせて二千人の人を、竹取の翁の家に派遣なさる。


意味4:他動詞

掲げる、かざす、さしかける

[出典]足柄山 更級日記
「庵の前に傘をさして据ゑたり。」

[訳]:仮小屋の前に傘をかざして座らせた。


意味5:他動詞

設置する、設ける

[出典]:方丈記 鴨長明
「東に三尺余りの庇をさして...」

[訳]:(庵の)東に三尺ほどのひさしを設置して...


意味6:他動詞

差しのべる、のばす
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ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse
全訳読解古語辞典 第四版 三省堂

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