ゐる/率る
このテキストでは、ワ行上一段活用の動詞「
ゐる/率る」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。
「ゐる」には
①
居る
②率る
の用法があるが、ここでは「②率る」を扱う。
ワ行上一段活用
未然形 | ゐ |
連用形 | ゐ |
終止形 | ゐる |
連体形 | ゐる |
已然形 | ゐれ |
命令形 | ゐよ |
■意味1:他動詞
引き連れる、連れて行く。
[出典]:
芥川 伊勢物語
「芥川といふ河を
率て行きければ...」
[訳]:芥川という川を(女性を)
連れて行ったところ...
■意味2:他動詞
身に付ける、携帯する、携える。
[出典]:増鏡
「内侍所、神璽、宝剣ばかりをぞ、忍びてゐてわたさせ給ふ。」
[訳]:(後醍醐天皇は)神鏡、まが玉、宝剣だけを、こっそりと携えてお移りになります。