「たく/長く/闌く」の意味・活用・使用例【カ行下二段活用】
このテキストでは、カ行下二段活用の動詞「
たく/長く/闌く」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「たく」には
①長く/闌く
②
焚く
③綰く
④栲
などの用法があるが、ここでは「①長く/闌く」を扱う。
カ行下二段活用
未然形 | たけ |
連用形 | たけ |
終止形 | たく |
連体形 | たくる |
已然形 | たくれ |
命令形 | たけよ |
■意味1:自動詞
(日や月が)
高く昇る。
[出典]:
九月ばかり 枕草子
「少し日
たけぬれば、萩などの、いと重げなるに...」
[訳]:少し
日が高くなると、萩などで、(露がたくさんついて)とても重たそうであるものに...
■意味2:自動詞
盛になる、円熟になる、十分に備わる。
[出典]:能をつかんとする人 徒然草
「徳たけ、人に許されて...」
[訳]:人徳も十分に備わり、世間の人に認められて...
■意味3:自動詞
盛りがすぎる、終わりに近づく。
[出典]:祇王 平家物語
「かくて春過ぎ夏たけぬ。」
[訳]:こうして春が過ぎ夏も盛をすぎた。