ポリスの発展
ポリスはそれぞれが地域の特色を強めながら発展していきました。
時を経るごとに、ポリス同士の交易は盛んになって行きます。交易品は食料の他にも、陶芸品なども含まれ、それら商品を生産するための製造手法も発達していきます。
このような経済活動の結果、人口が爆発的に増え始めました。人口増加に対して、ギリシア人がとった方法が
植民市の建設でした。
植民市の建設
植民市とは、紀元前8世紀から6世紀にギリシア本土以外に建設された新しい共同体です。人口増加による
土地不足や、
政治的対立から国外へと行かなければならない貴族などを中心として、現在の黒海や地中海沿岸に建設しました。以下で主要な植民市を紹介します。
ビザンティオン
黒海のボスフォラス海峡を望む地に建設された植民市です。後のビザンツ帝国の首都で、その名前の由来になりました。現在のトルコの首都
イスタンブールのことです。
マッサリア
地中海沿岸に作られた植民市で、現在のフランスの都市
マルセイユの起源です。
ネアポリス
イタリア半島南部に建設されました。現在のイタリアの都市
ナポリの起源です。
シラクサ
シチリア島の東岸に建設されました。ここは、コリントという国家によって作られました。
ニカイア
これも地中海沿岸の植民市で、現在のフランスの都市
ニースの起源です。
タレントゥム
南イタリアに建設された植民市で、現在の
ターラントの起源です。
このように、現在でも有名な地中海や小アジアの都市は、その起源をたどるとギリシア時代の植民地まで遡れます。