つひに/終に/遂に
このテキストでは、古文単語「
つひに/終に/遂に」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
副詞
■意味1
とうとう、結局。
[出典]:
祇園精舎 平家物語
「たけき者も
遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。」
[訳]:勢いが盛んな者も
結局は滅亡してしまう、まったく風の前の塵と同じである。
■意味2
(打消の語を伴って)
最後まで。
[出典]:
亀山殿の御池に 徒然草
「とかく直しけれども、
つひに回らで、いたづらに立てりけり。 」
[訳]:あれこれと直してみたけれど、
最後までまわることはなく、(水車は)むだに立っているだけであった。
■意味3
(打消の語を伴って)
まだ一度も、決して。
[出典]:日本永代蔵 井原西鶴
「つひに大道を走りありきしことなし。 」
[訳]:まだ一度も大道を走りまわったことがありません。