「いたく/甚く/いたう」の意味・活用・使用例【副詞】
このテキストでは、古文単語「
いたく/甚く」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「いたく/いたう」とは
形容詞「
いたし」から派生したもの。「いたく」のウ音便「いたう」の形で用いられることもある。
副詞
■意味1
ひどく、はなはだしく。
[出典]:
芥川 伊勢物語
「神さへいと
いみじう鳴り、雨も
いたう降りければ...」
[訳]:雷までもが大変ひどく鳴り、雨も
ひどく降ったので...
■意味2
(打消や禁止の語を伴って)
大して、そんなんい、あまり。
[出典]:
能登殿最期 平家物語
「能登殿、
いたう罪な作りたまひそ。」
[訳]:能登殿よ、
あまり(人を殺して)罪をお作りなさるな。