「世の中に物語といふもののあんなるを」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解
原文
いかに思ひ始めけることにか、世の中に物語といふもののあんなるを、
いかで見ばやと思ひつつ...
現代語訳・口語訳・意味
どうして(そのようなことを)思い始めたのか、
世の中に物語というものがあるそうだが、どうにかして見てみたいと思い続け...
品詞分解
| 世の中 | 名詞 |
| に | 格助詞 |
| 物語 | 名詞 |
| と | 格助詞 |
| いふ | ハ行四段活用「いふ」の連体形 |
| もの | 名詞 |
| の | 格助詞 |
| あん | ラ行変格活用「あり」の連体形「ある」の撥音便 |
| なる | 伝聞の助動詞「なり」の連体形 |
| を、 | 格助詞 |
主な出典
【更級日記「門出・あこがれ」】
東路の道の果てよりも、なほ奥つ方に生ひ出でたる人、いかばかりかはあやしかりけむを、いかに思ひ始めけることにか、世の中に物語といふもののあんなるを、いかで見ばやと思ひつつ、つれづれなる昼間、よひゐなどに、姉、継母などやうの人々の、その物語、かの物語、光源氏のあるやうなど、ところどころ語るを聞くに、いとどゆかしさまされど、わが思ふままに、そらにいかでかおぼえ語らむ。