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9_80 文章の読み解き / 文章の読み解き

百人一首『秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露に濡れつつ』現代語訳と解説(掛詞・品詞分解など)

著者名: 走るメロス
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百人一首(1)

秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露に濡れつつ


このテキストでは、百人一首に収録されている歌「秋の田のかりほの庵の苫をあらみわがころも手は露に濡れつつ」の現代語訳・口語訳と解説、そして品詞分解を記しています。百人一首の他に、後撰集にも収録されています。



※百人一首は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活動した公家・藤原定家が選んだ和歌集です。100人の歌人の和歌を、1人につき1首ずつ選んで作られています。

原文

秋の田の (※1)かりほの庵の (※2)苫(※3)あら 我が衣手は 露に濡れつつ

ひらがなでの読み方

あきのたの かりほのいほの とまをあらみ わがころもでは つゆにぬれつつ

現代語訳

秋の稲田に作られた仮小屋で過ごしていると、屋根の覆いが粗いので、私の袖はしきりに夜露で濡れることです。



解説・鑑賞のしかた

「秋田刈る仮庵を作りわが居れば衣手寒く露ぞ置きにける」(万葉集/詠み人知らず)を基にしたものと言われていますが、百人一首では、天智天皇が農民の苦労をいたわって詠んだ歌として選ばれています。この時代であっても、天皇が田んぼの仮小屋の中で一人時間を過ごしているとは考えにくいですので、天智天皇が農民の気持ちを思いやる理想的な天皇だというのを印象づけたい意図があったのだと思われます。

ちなみに百人一首の第一首と第二首は、天智天皇・持統天皇の親子が詠んだ歌です。そして第九十九首と第百首は、後鳥羽院・順徳院の親子が詠んだ歌です。ここにも選者藤原定家の何かしらの意図があったと考えられます。



単語・文法解説

(※1)かりほ「仮庵」と「刈り穂」の掛詞
(※2)苫菅(すげ)や茅(かや)を粗く編んで作られた小屋や舟の覆い
(※3)あらみク活用の形容詞「あらし」の語幹+原因・理由を表す接尾語「み」


品詞分解

※名詞は省略しています。



格助詞
格助詞
かりほ
格助詞
格助詞
間投助詞
あらク活用の形容詞「あらし」の語幹
接尾語
代名詞
格助詞
衣手
係助詞
格助詞
濡れラ行下二段活用「ぬる」の連用形
つつ接続助詞

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全訳読解古語辞典 第四版 三省堂
ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse

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