紫式部日記「秋の気配」の原文と品詞分解
このテキストでは、
紫式部日記の一節「
秋の気配」(秋のけはひ入り立つままに、土御門殿のありさま、いはむかたなくをかし〜)の品詞分解を記しています。
紫式部日記とは
紫式部日記は、平安時代に
紫式部によって記されたとされる日記です。中宮彰子の出産の記事を中心に、当時の人々の生き生きとした行動が記されています。また、藤原道長や清少納言、同僚であった赤染衛門や和泉式部らの人物評に加え、自らの人生観について述べた消息文などもみられます。
品詞分解
※名詞は省略しています。
■秋のけはひ入り立つままに、土御門殿のありさま、言はむ方なくをかし。
| 秋 | ー |
| の | 格助詞 |
| けはひ | ー |
| 入り立つ | タ行四段活用「いりたつ」の連体形 |
| まま | ー |
| に、 | 格助詞 |
| 土御門殿 | ー |
| の | 格助詞 |
| ありさま、 | ー |
| 言は | ハ行四段活用「いふ」の未然形 |
| む | 婉曲の助動詞「む」の連体形 |
| 方 | ー |
| なく | ク活用の形容詞「なし」の連用形 |
| をかし。 | シク活用の形容詞「をかし」の終止形 |
■池のわたりの梢ども、遣水のほとりの草むら、おのがじし色づきわたりつつ、おほかたの空も艶なるに、もてはやされて、不断の御読経の声ごえ、あはれまさりけり。
| 池 | ー |
| の | 格助詞 |
| わたり | ー |
| の | 格助詞 |
| 梢ども、 | ー |
| 遣水 | ー |
| の | 格助詞 |
| ほとり | ー |
| の | 格助詞 |
| 草むら、 | ー |
| おのがじし | 副詞 |
| 色づきわたり | ラ行四段活用「いろづきわたる」の連用形 |
| つつ、 | 接続助詞 |
| おほかた | ー |
| の | 格助詞 |
| 空 | ー |
| も | 係助詞 |
| 艶なる | ナリ活用の形容動詞「えんなり」の連体形 |
| に、 | 格助詞 |
| もてはやさ | サ行四段活用「もてはやす」の未然形 |
| れ | 受身の助動詞「る」の連用形 |
| て、 | 接続助詞 |
| 不断 | ー |
| の | 格助詞 |
| 御読経 | ー |
| の | 格助詞 |
| 声々、 | ー |
| あはれ | ー |
| まさり | ラ行四段活用「まさる」の連用形 |
| けり。 | 過去の助動詞「けり」の終止形 |
■やうやう涼しき風のけはひに、例の絶えせぬ水のおとなひ、夜もすがら聞きまがはさる。
| やうやう | 副詞 |
| 涼しき | シク活用の形容詞「すずし」の連体形 |
| 風 | ー |
| の | 格助詞 |
| けはひ | ー |
| に、 | 格助詞 |
| 例 | ー |
| の | 格助詞 |
| 絶えせ | サ行変格活用「たえす」の未然形 |
| ぬ | 打消の助動詞「ず」の連体形 |
| 水 | ー |
| の | 格助詞 |
| おとなひ、 | ー |
| 夜もすがら | 副詞 |
| 聞きまがはさ | サ行四段活用「ききまがはす」の未然形 |
| る。 | 自発の助動詞「る」の終止形 |