■御前にも、近う候ふ人々、はかなき物語するを聞こしめしつつ、なやましうおはしますべかめるを、さりげなくもて隠させ給へる御ありさまなどの、いとさらなることなれど、
| 御前 | ー |
| に | 格助詞 |
| も、 | 係助詞 |
| 近う | ク活用の形容詞「ちかし」の連用形「ちかく」のウ音便 |
| 候ふ | ハ行四段活用「さぶらふ」の連体形 |
| 人々、 | ー |
| はかなき | ク活用の形容詞「はかなし」の連体形 |
| 物語する | サ行変格活用「ものがたりす」の連体形 |
| を | 格助詞 |
| 聞こしめし | サ行四段活用「きこしめす」の連用形 |
| つつ、 | 接続助詞お |
| なやましう | シク活用の形容詞「なやまし」の連用形「なやましく」のウ音便 |
| おはします | サ行四段活用「おはします」の終止形 |
| べか | 推量の助動詞「べし」の連体形「べかる」の撥音便無表記 |
| める | 断定の助動詞「めり」の連体形 |
| を、 | 接続助詞 |
| さりげなく | ク活用の形容詞「さりげなし」の連用形 |
| もて隠さ | サ行四段活用「もてかくす」の未然形 |
| せ | 尊敬の助動詞「す」の連用形 |
| 給へ | ハ行四段活用「たまふ」の已然形 |
| る | 存続の助動詞「り」の連体形 |
| 御ありさま | ー |
| など | 副助詞 |
| の、 | 格助詞 |
| いと | 副詞 |
| さらなる | ナリ活用の形容動詞「さらなり」の連体形 |
| こと | ー |
| なれ | 断定の助動詞「なり」の已然形 |
| ど、 | 接続助詞 |
■憂き世の慰めには、かかる御前をこそたづね参るべかりけれと、うつし心をばひきたがへ、たとしへなくよろづ忘らるるも、かつはあやし。
| 憂き世 | ー |
| の | 格助詞 |
| 慰め | ー |
| に | 格助詞 |
| は、 | 係助詞 |
| かかる | ラ行変格活用「かかり」の連体形 |
| 御前 | ー |
| を | 格助詞 |
| こそ | 係助詞 |
| 訪ね | ナ行下二段活用「たづぬ」の連用形 |
| 参る | ラ行四段活用「まゐる」の終止形 |
| べかり | 当然の助動詞「べし」の連用形 |
| けれ | 詠嘆の助動詞「けり」の已然形 |
| と、 | 格助詞 |
| うつし心 | ー |
| を | 格助詞 |
| ば | 係助詞 |
| ひきたがへ、 | ハ行下二段活用「ひきたがふ」の連用形 |
| たとしへなく | ク活用の形容詞「たとしへなし」の連用形 |
| よろづ | ー |
| 忘ら | ラ行四段活用「わする」の未然形 |
| るる | 自発の助動詞「る」の連体形 |
| も、 | 係助詞 |
| かつは | 副詞 |
| あやし。 | シク活用の形容詞「あやし」の終止形 |
著者情報:走るメロスはこんな人
学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。