「たちわたる/立ち渡る」の意味・活用・使用例【ラ行四段活用】
このテキストでは、ラ行四段活用の動詞「
たちわたる/立ち渡る」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
ラ行四段活用
未然形 | たちわたら |
連用形 | たちわたり |
終止形 | たちわたる |
連体形 | たちわたる |
已然形 | たちわたれ |
命令形 | たちわたれ |
■意味1:自動詞
雲や霧が一面にたちこめる。
[出典]:
梅花の宴 万葉集
「春の野に霧
立ちわたり降る雪と人の見るまで梅の花散る」
[訳]:春の野に霧が
たちこめて降る雪かと人が思うほど、梅の花が散ることです
■意味2:自動詞
車などがずらりと立ち並ぶ。
[出典]:
車争ひ 源氏物語
「隙もなう
立ちわたりたるに、よそほしう引き続きて立ちわづらふ。」
[訳]:通りには)隙間もなく(牛車が)
ずらりと立ち並んでいるので、(葵の上の一行は)厳かで盛大に列を引き連ね、車の停め場所がなくて困っています。