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9_80 文章の読み解き / 文章の読み解き

万葉集「梅の花咲きて散りなば桜花継ぎて咲くべくなりにてあらずや」の現代語訳と解説

著者名: 走るメロス
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はじめに

このテキストでは、万葉集の第5巻に収録されている「梅の花咲きて散りなば桜花継ぎて咲くべくなりにてあらずや」(八二九)の現代語訳・口語訳とその解説を記しています。この和歌は、平成の次の元号である「令和」(2019年5月1日〜)の由来となった万葉集『梅花の歌三十二首并せて序』に収録された32首のうちのひとつです。

原文

梅の花 咲きて散り(※1)なば 桜花 継ぎて咲くべく なりにてあらずや

ひらがなでの読み方

うめのはな さきてちりなば さくらばな つぎてさくべく なりにてあらずや

現代語訳

梅の花が咲いて散ってしまったならば、桜の花が続けて咲くようになっているではありませんか

解説

薬師張氏福子(=医師張福子)の歌です。大伴旅人主催の梅花の宴にて詠まれた32首のひとつです。梅花の宴とは文字通り梅の花を題材とした歌を詠む会で、当時太宰府の長官であった大伴旅人を中心に開催されました。そのときに詠まれた32首にはすべて梅の花が含まれています。

単語・文法解説

(※1)なば「〜してしまったならば」と訳す。完了の助動詞「ぬ」の未然形「な」+接続助詞「ば」からなる連語

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阿蘇瑞枝「萬葉集全歌講義③」2007年 笠間書院
佐竹明広他「万葉集(二)」2013年 岩波書店
ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse
全訳読解古語辞典 第四版 三省堂

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