新規登録 ログイン

9_80 ことば / 単語

古文単語「おそし/遅し/鈍し」の意味・解説【形容詞ク活用】

著者名: 走るメロス
Text_level_1
マイリストに追加
おそし/遅し/鈍し

このテキストでは、ク活用の形容詞「おそし/遅し/鈍し」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

形容詞・ク活用

未然形おそくおそから
連用形おそくおそかり
終止形おそし
連体形おそきおそかる
已然形おそけれ
命令形おそかれ


「おそし」は、
①遅し
②鈍し
とで意味が異なる。
①遅し

意味1

遅れている、遅い

[出典]二月つごもりごろに 枕草子
「げに遅うさへあらむは、いと取りどころなければ」

[訳]:いかにも、(歌の内容が悪くそのうえ返事も)遅いとなっては、たいそうとりえもないので


意味2

なかなか〜しない

※この用法の場合「おそく+動詞」の形で用いられる。
[出典]:おぼつかなきもの 枕草子
「やむごとなき物持たせて人のもとにやりたるに、遅くかへる。」

[訳]:貴重な物を持たせて人のところに遣わしたところ、なかなか帰らない




②鈍し

意味

頭や心の回転がにぶい、気が利かない

※この用法の場合、「心おそし」の形で用いられることが多い。
[出典]:末摘花 源氏物語
「さやうのことにも心おそくものしたまふ。」

[訳]:そのようなことにおいても(感性が)にぶくていらっしゃる。


備考

「おそう」は連用形のウ音便。
Related_title
もっと見る 

Keyword_title

Reference_title
全訳読解古語辞典 第四版 三省堂
ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse

この科目でよく読まれている関連書籍

このテキストを評価してください。

※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。

 

テキストの詳細
 閲覧数 12,132 pt 
 役に立った数 2 pt 
 う〜ん数 1 pt 
 マイリスト数 0 pt 

知りたいことを検索!

まとめ
このテキストのまとめは存在しません。