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古文単語「すでに/既に/已に」の意味・解説【副詞】

著者名: 走るメロス
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「すでに/既に/已に」の意味・活用・使用例【副詞】

このテキストでは、古文単語「すでに/既に/已に」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

副詞

意味1

残す所なくすっかり

[出典]:万葉集
「天の下すでに覆ひて降る雪の光を見れば貴くもあるか。」

[訳]:地上をすっかり覆って降る雪の光を見ると、貴く思われることだ。


意味2

(すでに〜完了/過去の形で)
もはや、とっくに、もう

[出典]児のそら寝 宇治拾遺物語
すでにしいだしたるさまにて、ひしめき合ひたり。 」

[訳]もう作り上げたようで、(僧たちが)一緒に騒ぎ立てています。




意味3

(すでに〜推量の形で)
いよいよ、今にも、もう少しで

[出典]:平家物語
「すげなういはれたてまって、すでに出でんとしけるを...」

[訳]:そっけなく言われ申して、今にも退出しようとしたところ...


意味4

(すでに〜断定の形で)
まさしく、間違いなく

[出典]:平家物語
「この少将はすでにかの大納言が嫡子なり。」

[訳]:この少将はまさしくあの大納言の嫡男である。

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ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse
全訳読解古語辞典 第四版 三省堂

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