新規登録 ログイン

9_80 文章の読み解き / 文章の読み解き

枕草子『すさまじきもの』(験者の、物の怪調ずとて〜)の現代語訳

著者名: 走るメロス
Text_level_1
マイリストに追加
枕草子『すさまじきもの』

このテキストでは、清少納言が書いた枕草子の一節『すさまじきもの』(験者の、物の怪調ずとて〜)の現代語訳とその解説を記しています。



※清少納言は平安時代中期の作家・歌人です。一条天皇の皇后であった中宮定子に仕えました。そして枕草子は、兼好法師の『徒然草』、鴨長明の『方丈記』と並んで「古典日本三大随筆」と言われています。
原文(本文)

験者の、物の怪調ずとて、いみじうしたり顔に、独鈷や数珠など持たせ、蝉の声しぼり出だして誦みたれど、いささかさりげもなく、護法もつかねば、集りゐ念じたるに、男も女もあやしと思ふに、時のかはるまで誦み困じて、
さらにつかず。立ちね。」



とて、数珠取り返して、
「あな、いと験なしや。」

とうち言ひて、額より上ざまにさくり上げ、あくびおのれよりうちして、寄り臥しぬる。

いみじうねぶたしと思ふに、いとしもおぼえぬ人の、おし起こして、せめてもの言ふこそ、いみじうすさまじけれ。



現代語訳(口語訳)

修験者が、物の怪を調伏するといって、たいそう得意顔で、(物の怪を乗り移させる人に)独鈷や数珠などを持たせて、蝉の(ような苦しそうな)声をしぼり出して(お経を)読んで座っているのですが、少しも(物の怪が)決着がつく様子もなく、護法も乗り移らないので、(お祓いをうけている人の関係者が)集まり座って念じていたのですが、男性も女性もおかしいと思っていると、(修験者は)時が変わるまで(お経を)唱え疲れてしまって、
「まったく憑かないですね。立ちなさい。」

といって、数珠を取り返して、
「あぁ、まったく効果が無いなぁ。」

と言って、額から上の方へ(髪を)かき上げ、あくびを自分からして、ものに寄りかかって寝てしまったこと(は興ざめです。)



たいそう眠たいと思うときに、たいして思っていない人が、揺り起こして、無理に話しかけるのは、とても興ざめなことです。

次ページ:品詞分解と単語・文法解説

1ページへ戻る
前のページを読む
1/2
次のページを読む

Tunagari_title
・枕草子『すさまじきもの』(験者の、物の怪調ずとて〜)の現代語訳

Related_title
もっと見る 

Keyword_title

Reference_title
佐竹昭広、前田金五郎、大野晋 編1990 『岩波古語辞典 補訂版』 岩波書店
『教科書 精選古典B 古文編』 東京書籍

この科目でよく読まれている関連書籍

このテキストを評価してください。

※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。

 

テキストの詳細
 閲覧数 77,239 pt 
 役に立った数 65 pt 
 う〜ん数 15 pt 
 マイリスト数 0 pt 

知りたいことを検索!

まとめ
このテキストのまとめは存在しません。