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枕草子『すさまじきもの』(験者の、物の怪調ずとて〜)の現代語訳 |
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著作名:
走るメロス
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枕草子『すさまじきもの』の原文・わかりやすい現代語訳・解説
このテキストでは、『枕草子』の一節『すさまじきもの』(験者の、物の怪調ずとて〜)の現代語訳・口語訳とその解説を記しています。
枕草子とは
枕草子は清少納言によって書かれたとされる随筆です。清少納言は平安時代中期の作家・歌人で、一条天皇の皇后であった中宮定子に仕えました。ちなみに枕草子は、兼好法師の『徒然草』、鴨長明の『方丈記』と並んで「古典日本三大随筆」と言われています。
原文(本文)
験者の、物の怪調ずとて、いみじうしたり顔に、独鈷や数珠など持たせ、蝉の声しぼり出だして誦みゐたれど、いささかさりげもなく、護法もつかねば、集りゐ念じたるに、男も女もあやしと思ふに、時のかはるまで誦み困じて、
「さらにつかず。立ちね。」
とて、数珠取り返して、
「あな、いと験なしや。」
とうち言ひて、額より上ざまにさくり上げ、あくびおのれよりうちして、寄り臥しぬる。
いみじうねぶたしと思ふに、いとしもおぼえぬ人の、おし起こして、せめてもの言ふこそ、いみじうすさまじけれ。
現代語訳(口語訳)
修験者が、物の怪を調伏するといって、たいそう得意顔で、(物の怪を乗り移させる人に)独鈷や数珠などを持たせて、蝉の(ような苦しそうな)声をしぼり出して(お経を)読んで座っているのですが、少しも(物の怪が)決着がつく様子もなく、護法も乗り移らないので、(お祓いをうけている人の関係者が)集まり座って念じていたのですが、男性も女性もおかしいと思っていると、(修験者は)時が変わるまで(お経を)唱え疲れてしまって、
「まったく憑かないですね。立ちなさい。」
といって、数珠を取り返して、
「あぁ、まったく効果が無いなぁ。」
と言って、額から上の方へ(髪を)かき上げ、あくびを自分からして、ものに寄りかかって寝てしまったこと(は興ざめです。)
たいそう眠たいと思うときに、たいして思っていない人が、揺り起こして、無理に話しかけるのは、とても興ざめなことです。
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