源氏物語『須磨の秋』
このテキストでは、源氏物語の一節『須磨の秋(げに、いかに思ふらむ〜)』の品詞分解をしています。
※現代語訳:
源氏物語『須磨の秋(げに、いかに思ふらむ〜)』の現代語訳と解説
※源氏物語は平安中期に成立した長編小説です。一条天皇中宮の藤原彰子に仕えた紫式部が作者とするのが通説です。
品詞分解
※名詞は省略しています。
■「 げに、いかに思ふらむ、我が身ひとつにより、親、はらから、かた時たち離れがたく、ほどにつけつつ思ふらむ家を別れて、かく惑ひ合へる。」と思すに、
「 げに、 | 副詞 |
いかに | 副詞 |
思ふ | ハ行四段活用・終止形 |
らむ、 | 現在推量の助動詞・連体形 |
我 | 代名詞 |
が | 格助詞 |
身 | ー |
ひとつ | ー |
に | 格助詞 |
より、 | ラ行四段活用・連用形 |
親、 | ー |
はらから、 | ー |
かた時 | ー |
たち離れがたく、 | 形容詞・ク活用・連用形 |
ほど | ー |
に | 格助詞 |
つけ | カ行下二段活用・連用形 |
つつ | 接続助詞 |
思ふ | ハ行四段活用・連体形 |
らむ | 現在推量の助動詞・連体形 |
家 | ー |
を | 格助詞 |
別れ | ラ行下二段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
かく | 副詞 |
惑ひ合へ | ハ行四段活用・已然形 |
る。」 | 存続の助動詞 |
と | 格助詞 |
思す | サ行四段活用・連体形 |
に、 | 接続助詞 |
■いみじくて、「 いとかく思ひ沈むさまを、心細しと思ふらむ。」と思せば、昼は何くれとたはぶれごとうちのたまひ紛らはし、
いみじく | 形容詞・シク活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
「 いと | 副詞 |
かく | 副詞 |
思ひ沈む | マ行四段活用・連体形 |
さま | ー |
を、 | 格助詞 |
心細し | 形容詞・ク活用・終止形 |
と | 格助詞 |
思ふ | ハ行四段活用・終止形 |
らむ。」 | 現在推量の助動詞・終止形 |
と | 格助詞 |
思せ | サ行四段活用・已然形 |
ば、 | 接続助詞 |
昼 | ー |
は | 係助詞 |
何くれと | 副詞 |
たはぶれごと | ー |
うちのたまひ | ハ行四段活用・連用形 |
紛らはし、 | サ行四段活用・連用形 |
■つれづれなるままに、色々の紙を継ぎつつ手習ひをし給ひ、めづらしき様なる唐の綾などに、さまざまの絵どもをかきすさび給へる、屏風のおもてどもなど、めでたく、見所あり。
つれづれなる | 形容動詞・ナリ活用・連体形 |
まま | ー |
に、 | 格助詞 |
色々 | 副詞 |
の | 格助詞 |
紙 | ー |
を | 格助詞 |
継ぎ | ガ行四段活用・連用形 |
つつ | 接続助詞 |
手習ひ | ー |
を | 格助詞 |
し | サ行変格活用・連用形 |
給ひ、 | 尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形 |
めづらしき | 形容詞・シク活用・連体形 |
さま | ー |
なる | 断定の助動詞・連体形 |
唐 | ー |
の | 格助詞 |
綾 | ー |
など | 副助詞 |
に、 | 格助詞 |
さまざま | ー |
の | 格助詞 |
絵ども | ー |
を | 格助詞 |
かきすさび | バ行四段活用・連用形 |
給へ | 尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形 |
る、 | 存続の助動詞・連体形 |
屏風 | ー |
の | 格助詞 |
おもてども | ー |
など、 | 副助詞 |
いと | 副詞 |
めでたく、 | 形容詞・ク活用・連用形 |
見所 | ー |
あり。 | ラ行変格活用・終止形 |