係り結び
ここでは
係り結びについて説明します。
係り結びとは、ある特定の言葉(Aとします)が別の特定の言葉の前後についたときに、Aの活用形が変化するという文法の法則のことです。
係り結びを起こす語は助詞の一種ですが、係り結びとは関係のない他の助詞と区別をするために
係助詞と呼ばれたりもします。
・今日は早起きしよう
・今日こそ早起きしよう
この2つの文章があったとき、みなさんはどちらの文章が強調されていると思いますか?おそらく後者の方だと思います。古典でも、この「
こそ」のような役割をもつ言葉が存在します。それが係り結びであると考えてください。
これから説明する5つを覚えておけば、とりあえず係り結びに困ることはないと思います。
ぞ・なむ・こそ
ぞ・なむ・こそは意味は同じです。
強調を意味します。
元の文章 | 係り結びを入れると | 現代語訳 |
花咲く | 花ぞ咲く | 花は咲く |
水流る | 水なむ流るる | 水は流れる |
夜明い | 夜こそ明くれ | 夜は明るい |
現代語訳するときには、
特に訳す必要はありません。
「ぞ・なむ・こそ」には強さのランキングがあって、
ぞ<なむ<こそとなります。
や・か
や・かには
疑問・反語の意味があります。
疑問はそのままの意味です。
反語は「
~でしょうか、いや~ではない」と訳します。前後の文章から意味を判断するようにしましょう。
元の文章 | 係り結びをいれると | 現代語訳 |
朝起く | 朝や起くる | 朝は起きるのか |
花咲く | 花咲くか | 花は咲くだろうか。いや… |
ここでは1番目の文章を疑問で、2番目の文章を反語で現代語訳してみました。
係り結びを使うときのルール
[red 係助詞を使うと、セットとなる言葉の活用形が変わるというルールがあります。これを
係り結びの法則といいます。
簡単ですので、覚えておきましょう。
○「
ぞ・なむ・や・か」に続く言葉は、
連体形に変化します。
○「
こそ」に続く言葉は、
已然形に変化します。
ぞ・なむ・や・かは連体形、こそは已然形