2次関数の平行移動を使った問題
y=ax²のグラフを
平行移動して、
・
"y=a(x-p)²"
・
"y=ax²+q"
・
"y=a(x-p)²+q"
の形にすることはすでに学習済みかと思います。
ここでは、これらの平行移動のテクニックを使った練習問題を一緒に解いて、理解を深めていきましょう。
問題
y=2x²のグラフを平行移動したもので、(1、3)と(−1、11)を通る2次関数の式を求めなさい
<ヒント>
y=
ax²のグラフを平行移動して
・"y=
a(x-p)²"
・"y=
ax²+q"
・"y=
a(x-p)²+q"
としても、x²の
係数であるaの値は変わりません。つまり"y=2x²"を平行移動したということは、平行移動した後の式は、"y=
2x²+bx+c"とおくことができるわけです。
ちなみに"y=2(x−p)²+q"とおくことも可能ですが、今回与えられた条件では、この式で解くことはできません。「なんで?」という人は、一度"y=2(x−p)²+q"で解いてみると理解できると思います。
解法
y=2x²のグラフを平行移動したことより、求める2次関数の式は、
"y=2x²+bx+c" ー①
とおくことができます。この式が(1、3)と(−1、11)を通ることから、(x=1、y=3)、(x=−1、y=11)をそれぞれ代入していきます。
■(1、3)を通るとき
(x=1、y=3)を①に代入して
3=2+b+c
b+c=1 ー②
■(−1、11)を通るとき
(x=−1、y=11)を①に代入して
11=2−b+c
−b+c=9 ー③
②+③より
2c=10
c=5
これを②に代入して
b+5=1
b=−4
以上のことから、b=−4、c=5と求まりました。
これを①に代入します。
y=2x²−4x+5
これが正しいかを確認するために、(x=1、y=3)、(x=−1、y=11)をそれぞれ代入したときに式が成り立つかを計算してみましょう。
・(x=1、y=3)のとき
右辺=2・1²−4・1+5=2−4+5=3=左辺
・(x=−1、y=11)のとき
右辺=2・(−1)²−4・(−1)+5=2+4+5=11=左辺
よってこの式が正しいことがわかりました。