五月五日、賀茂の競べ馬を
このテキストでは、
徒然草の一節『
五月五日、賀茂の競べ馬を』(五月五日、賀茂の競べ馬を見侍りしに〜)の品詞分解を記しています。
※現代語訳:
徒然草『五月五日、賀茂の競べ馬を』わかりやすい現代語訳と解説
※徒然草は
兼好法師によって書かれたとされる随筆です。
清少納言の『
枕草子』、
鴨長明の『
方丈記』と並んで「
古典日本三大随筆」と言われています。
品詞分解
※名詞は省略しています。
■五月五日、賀茂の競べ馬を見侍りしに、車の前に雑人立ち隔てて見えざりしかば、
五月五日、 | ー |
賀茂 | ー |
の | 格助詞 |
競べ馬 | ー |
を | 格助詞 |
見 | マ行上一段活用・連用形 |
侍り | 補助動詞・ラ行変格活用・連用形・丁寧語 |
し | 過去の助動詞・連体形 |
に、 | 格助詞 |
車 | ー |
の | 格助詞 |
前 | ー |
に | 格助詞 |
雑人 | ー |
立ち隔て | タ行下二段活用・連用形 |
て | 接続助詞 |
見え | ヤ行下二段活用・未然形 |
ざり | 打消の助動詞・連用形 |
しか | 過去の助動詞・已然形 |
ば、 | 接続助詞 |
■おのおの下りて、埒のきはに寄りたれど、殊に人多く立ち込みて、分け入りぬべきやうもなし。
おのおの | ー |
下り | ラ行上二段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
埒 | ー |
の | 格助詞 |
きは | ー |
に | 格助詞 |
寄り | ラ行四段活用・連用形 |
たれ | 完了の助動詞・已然形 |
ど、 | 接続助詞 |
殊に | 副詞 |
人 | ー |
多く | 形容詞・ク活用・連用形 |
立ち込み | マ行四段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
分け入り | ラ行四段活用・連用形 |
ぬ | 強意の助動詞・終止形 |
べき | 可能の助動詞・連体形 |
やう | ー |
も | 係助詞 |
なし。 | 形容詞・ク活用・終止形 |
■かかる折に、向ひなる楝の木に、法師の、登りて、木の股についゐて、物見るあり。
かかる | ラ行変格活用・連体形 |
折 | ー |
に、 | 格助詞 |
向ひ | ー |
なる | 断定の助動詞・連体形 |
楝 | ー |
の | 格助詞 |
木 | ー |
に、 | 格助詞 |
法師 | ー |
の、 | 格助詞 |
登り | ラ行四段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
木 | ー |
の | 格助詞 |
股 | ー |
に | 格助詞 |
ついゐ | ワ行上一段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
物見る | マ行上一段活用・連体形 |
あり。 | ラ行変格活用・終止形 |
■取りつきながら、いたう睡りて、落ちぬべき時に目を醒ます事、度々なり。
取りつき | カ行四段活用・連用形 |
ながら、 | 接続助詞 |
いたう | 形容詞・ク活用のウ音便 |
睡り | ラ行四段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
落ち | タ行上二段活用・連用形 |
ぬ | 強意の助動詞・終止形 |
べき | 当然の助動詞・連体形 |
時 | ー |
に | 格助詞 |
目 | ー |
を | 格助詞 |
醒ます | サ行四段活用・連体形 |
事、 | ー |
度々 | ー |
なり。 | 断定の助動詞・終止形 |