平家物語『木曽の最期』の品詞分解(3/8)
このテキストでは、
平家物語の一節『
木曽の最期』の「
木曾左馬頭、その日の装束には~」から始まる部分の品詞分解を記しています。書籍によっては「
木曾最期」や「
木曽最期」と題するものもあるようです。
前回のテキスト
「木曽大きに喜びて~」の品詞分解
現代語訳
「木曾左馬頭、その日の装束には~」の現代語訳と解説
平家物語とは
「
祇園精舎の鐘の声〜」で始まる一節で広く知られている
平家物語は、鎌倉時代に成立したとされる軍記物語です。平家の盛者必衰、武士の台頭などが描かれています。
品詞分解
※名詞は省略しています。
■木曾左馬頭、その日の装束には、赤地の錦の直垂に唐綾威の鎧着て、鍬形うつたる甲の緒しめ、いかものづくりの大太刀はき、石うちの矢の、その日のいくさに射て少々のこつたるを、
木曾左馬頭、 | ー |
そ | 代名詞 |
の | 格助詞 |
日 | ー |
の | 格助詞 |
装束 | ー |
に | 格助詞 |
は、 | 係助詞 |
赤地 | ー |
の | 格助詞 |
錦 | ー |
の | 格助詞 |
直垂 | ー |
に、 | 格助詞 |
唐綾縅 | ー |
の | 格助詞 |
鎧 | ー |
着 | カ行上一段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
鍬形 | ー |
打つ | タ行四段活用・連用形の促音便 |
たる | 存続の助動詞・連体形 |
甲 | ー |
の | 格助詞 |
緒 | ー |
締め、 | マ行下二段活用・連用形 |
厳物作り | ー |
の | 格助詞 |
大太刀 | ー |
はき、 | カ行四段活用・連用形 |
石打ち | ー |
の | 格助詞 |
矢 | ー |
の、 | 格助詞 |
そ | 代名詞 |
の | 格助詞 |
日 | ー |
の | 格助詞 |
いくさ | ー |
に | 格助詞 |
射 | ヤ行上一段活用・連用形 |
て | 接続助詞 |
少々 | 副詞 |
残つ | ラ行四段活用・連用形の促音便 |
たる | 存続の助動詞・連体形 |
を、 | 格助詞 |
■頭高に負ひなし、滋籐の弓もつて、きこゆる木曾の鬼葦毛といふ馬の、きはめてふとうたくましいに、金覆輪の鞍おいてぞ乗つたりける。
頭高に | 形容動詞・ナリ活用・連用形 |
負ひなし、 | サ行四段活用・連用形 |
滋籘 | ー |
の | 格助詞 |
弓 | ー |
持つ | タ行四段活用・連用形の促音便 |
て、 | 接続助詞 |
聞こゆる | ヤ行下二段活用・連体形 |
木曾 | ー |
の | 格助詞 |
鬼葦毛 | ー |
と | 格助詞 |
いふ | ハ行四段活用・連体形 |
馬 | ー |
の、 | 格助詞 |
きはめて | 副詞 |
太う | 形容詞・ク活用・連用形のウ音便 |
たくましい | 形容詞・シク活用のイ音便 |
に、 | 格助詞 |
黄覆輪 | ー |
の | 格助詞 |
鞍 | ー |
置い | カ行四段活用・連用形のイ音便 |
て | 接続助詞 |
ぞ | 係助詞 |
乗つ | ラ行四段活用・連用形の促音便 |
たり | 存続の助動詞・連用形 |
ける。 | 過去の助動詞・連体形 |