「つとめて、いぶかしけれど、わが人をやるべきにしあらねば、いと心もとなくて待ちをれば」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解
原文
つとめて、
いぶかしけれど、わが人を
やるべきにし
あらねば、いと
心もとなくて待ちをれば、...
現代語訳・口語訳・意味
早朝、(昨晩のことが)気がかりだったのですが、自分の従者を(使いに)やるわけにはいかないので、たいそうじれったく待っていたところ...
品詞分解
| 単語 | 品詞 |
| つとめて、 | 名詞 |
| いぶかしけれ | シク活用の形容詞「いぶかし」の已然形 |
| ど、 | 接続助詞 |
| わ | 代名詞 |
| が | 格助詞 |
| 人 | 名詞 |
| を | 格助詞 |
| やる | ラ行四段活用「やる」の終止形 |
| べき | 当然の助動詞「べし」の連体形 |
| に | 断定の助動詞「なり」の連用形 |
| し | 強意の副助詞 |
| あら | ラ行変格活用「あり」の未然形 |
| ね | 打消の助動詞「ず」の已然形 |
| ば、 | 接続助詞 |
| いと | 副詞 |
| 心もとなく | ク活用の形容詞「こころもとなし」の連用形 |
| て | 接続助詞 |
| 待ちをれ | ラ行変格活用「まちをり」の已然形 |
| ば、 | 接続助詞 |
| 明け離れ | ラ行下二段活用「あけはなる」の連用形 |
| て | 接続助詞 |
| しばし | 副詞 |
| ある | ラ行変格活用「あり」の連体形 |
| に、 | 格助詞 |
主な出典
【伊勢物語「狩りの使ひ」】
つとめて、いぶかしけれど、わが人をやるべきにしあらねば、いと心もとなくて待ちをれば、明け離れてしばしあるに、女のもとより、詞はなくて、
「君や来しわれや行きけむ思ほえず夢かうつつか寝てか覚めてか」
男、いといたう泣きて詠める、
「かきくらす心の闇に惑ひにき夢うつつとは今宵さだめよ」
と詠みてやりて、狩りに出でぬ。