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枕草子『雪のいと高う降りたるを』の品詞分解(敬語の向きも) |
著作名:
走るメロス
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枕草子『雪のいと高う降りたるを』の品詞分解・敬語の向きまで徹底解説!
このテキストでは、枕草子の一節「雪のいと高う降りたるを」の品詞分解と敬語の向きを記しています。書籍によっては「香炉峰の雪」と題するものもあるようです。
※現代語訳:枕草子『雪のいと高う降りたるを』わかりやすい現代語訳と解説
枕草子とは
枕草子は清少納言によって書かれたとされる随筆です。清少納言は平安時代中期の作家・歌人で、一条天皇の皇后であった中宮定子に仕えました。ちなみに枕草子は、兼好法師の『徒然草』、鴨長明の『方丈記』と並んで「古典日本三大随筆」と言われています。
品詞分解
※名詞は省略しています。
■雪のいと高う降りたるを例ならず御格子まゐりて、炭櫃に火おこして、物語などして集まりさぶらうに、
単語 | 品詞 | 敬意の向き |
雪 | ー | ー |
の | 格助詞 | ー |
いと | 副詞 | ー |
高う | ク活用の形容詞「たかし」の連用形のウ音便 | ー |
降り | ラ行四段活用「ふる」の連用形 | ー |
たる | 存続/完了の助動詞「たり」の連用形 | ー |
を、 | 接続助詞 | ー |
例 | ー | ー |
なら | 断定の助動詞「なり」の未然形 | ー |
ず | 打消の助動詞「ず」の連用形 | ー |
御格子 | ー | ー |
まゐり | ラ行四段活用「まゐる」の連用形 | 謙譲語:作者→中宮定子 |
て、 | 接続助詞 | ー |
炭びつ | ー | ー |
に | 格助詞 | ー |
火 | ー | ー |
おこし | サ行四段活用「おこす」の連用形 | ー |
て、 | 接続助詞 | ー |
物語 | ー | ー |
など | 副助詞 | ー |
し | サ行変格活用「す」の連用形 | ー |
て | 接続助詞 | ー |
集まり | ラ行四段活用「あつまる」の連用形 | ー |
さぶらう | ハ行四段活用「さぶらふ」の連体形 | 謙譲語:作者→中宮定子 |
に、 | 接続助詞 | ー |
■「少納言よ。香炉峰の雪いかならむ。」と仰せらるれば、御格子上げさせて、御簾を高く上げたれば、笑はせたまふ。
「少納言 | ー | ー |
よ。 | 間接助詞 | ー |
香炉峰 | ー | ー |
の | 格助詞 | ー |
雪 | ー | ー |
いかなら | ナリ活用の形容動詞「いかなり」の未然形 | ー |
む。」 | 推量の助動詞「む」の終止形または連体形 | ー |
と | 格助詞 | ー |
仰せらるれ | ラ行下二段活用「おほせらる」の已然形またはサ行下二段活用「おほす」の未然形+尊敬の助動詞「らる」の已然形 | 最上級の尊敬語:作者→中宮定子 |
ば、 | 接続助詞 | ー |
御格子 | ー | ー |
上げ | ガ行下二段活用「あぐ」の未然形 | ー |
させ | 使役の助動詞「さす」の連用形 | ー |
て、 | 接続助詞 | ー |
御簾 | ー | ー |
を | 格助詞 | ー |
高く | ク活用の形容詞「たかし」の連用形 | ー |
上げ | ガ行下二段活用「あぐ」の連用形 | ー |
たれ | 完了の助動詞「たり」の已然形 | ー |
ば、 | 接続助詞 | ー |
笑は | ハ行四段活用「わらふ」の未然形 | ー |
せ | 尊敬の助動詞「す」の連用形 | 作者→中宮定子 |
たまふ。 | ハ行四段活用「たまふ」の終止形 | 尊敬の補助動詞:作者→中宮定子 |
■人々も「さることは知り、歌などにさへ歌へど、思ひこそよらざりつれ。なほ、この官の人にはさべきなめり。」と言ふ。
単語 | 品詞 | 敬意の向き |
人々 | ー | ー |
も | 係助詞 | ー |
「さる | ラ行変格活用「さり」の連体形または連体詞 | ー |
こと | ー | ー |
は | 係助詞 | ー |
知り、 | ラ行四段活用「しる」の連用形 | ー |
歌 | ー | ー |
など | 副助詞 | ー |
に | 格助詞 | ー |
さへ | 副助詞 | ー |
歌へ | ハ行四段活用「うたふ」の已然形 | ー |
ど、 | 接続助詞 | ー |
思ひ | ハ行四段活用「おもふ」の連用形 | ー |
こそ | 係助詞 | ー |
よら | ラ行四段活用「よる」の未然形 | ー |
ざり | 打消の助動詞「ず」の連用形 | ー |
つれ。 | 完了の助動詞「つ」の已然形 | ー |
なほ、 | 副詞 | ー |
こ | 代名詞 | ー |
の | 格助詞 | ー |
官 | ー | ー |
の | 格助詞 | ー |
人 | ー | ー |
に | 格助詞 | ー |
は、 | 係助詞 | ー |
さ | ラ行変格活用「さり」の連体形「さる」の撥音便無表記 | ー |
べき | 当然の助動詞「べし」の連体形 | ー |
な | 断定の助動詞「なり」の連体形「なる」の撥音便無表記 | ー |
めり。」 | 推量/婉曲の助動詞「めり」の終止形 | ー |
と | 格助詞 | ー |
言ふ。 | ハ行四段活用「いふ」の終止形 | ー |
※現代語訳:枕草子『雪のいと高う降りたるを』わかりやすい現代語訳と解説
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