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奥の細道『最上川』わかりやすい現代語訳と解説 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、奥の細道の一節『最上川』の原文、現代語訳(口語訳)とその解説を記しています。
最上川は、陸奥(みちのく)より出でて、山形を水上とす。ごてん・はやぶさなど云おそろしき難所あり。板敷山の北を流て、果ては酒田の海に入る。左右山覆ひ、茂みの中に船を下す。是に稲つみたるをや、いな船といふならし。白糸の瀧は青葉の隙々に落ちて、仙人堂、岸に臨て立つ。水みなぎつて舟あやうし。
五月雨をあつめて早し最上川
最上川は、陸奥から流れ出て、山形を上流とする川です。碁点・隼などという恐ろしい難所がある。板敷山の北側を流れ、最後には酒田の海に入っていく。左右を山に覆われ、茂みの中に舟を(下流に)流す。この舟に稲を積んだものを、「いな舟」と呼ぶらしい。白糸の滝は青葉の間間に流れ落ちており、仙人堂は岸に臨んで立っている。水の勢いが強く、舟が危うくなることがあった。
降り続く五月雨を集めたようにすさまじく速く流れることだ、最上川よ
水上 | 上流 |
ならし | 断定の助動詞「なり」の連体形+推定の助動詞「らし」が「なるらし」となり変化したもの |
五月雨 | 「さみだれ」と読む。この句の季語。5月に降る雨ということで季語を「春」としがちだが、旧暦で5月は「夏」にあたることに注意 |
・奥の細道『旅立ち・序文・漂泊の思ひ』
・奥の細道『草加』
・奥の細道『那須野』
・奥の細道『白河の関』
・奥の細道『平泉』
・奥の細道『立石寺』
・奥の細道『最上川』
・奥の細道『大垣』
学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。
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