はやし/早し/速し
形容詞・ク活用
未然形 | はやく | はやから |
連用形 | はやく | はやかり |
終止形 | はやし | ◯ |
連体形 | はやき | はやかる |
已然形 | はやけれ | ◯ |
命令形 | ◯ | はやかれ |
■意味1
(速度や動作が)
速い、早い。
[出典]:
最上川 奥の細道
「五月雨をあつめて
早し最上川」
[訳]:降り続く五月雨を集めたようにすさまじく
速く流れることだ、最上川よ。
■意味2
(時間や時期が)
早い。
[出典]:
世に従はん人は 徒然草
「迎ふる気、下にまうけたるゆゑに、待ちとるついで甚だ
早し。」
[訳]:(葉が散る時機を)待ち受ける生気が、(木の)内部に準備しているので、(葉が散るのを)待ち受け(て芽が出)る順序がとても
早いのです。
■意味3
激しい、急である、強い。
[出典]:竜の頸の玉 竹取物語
「はやき風吹きて、世界暗がりて...」
[訳]:激しい風が吹いて、辺りが暗くなり...
■意味4
香りが強い。
[出典]:梅枝 源氏物語
「今めかしう、少しはやき心しらひを添へて...」
[訳]:今風で、少し香りが強い心配りを添えてあって...